新NISAの成長投資枠の投資法【高利回り中心投資】

お金と投資

新NISAには毎年240万円(最大1200万円まで)の成長投資枠と毎年120万円(最大600万円まで)の積立投資枠があります。この記事では、成長投資枠を高利回り銘柄で投資するときの1つの方法と、銘柄紹介を行います。年間240万円用意できる場合の投資法を紹介します。240万円用意できなくても、長期(10年~20年以上)で投資を考えている場合は参考になると思います。あくまで1例なので、この投資法を使うかどうかは個人の責任の範囲でお願いします。

まるちゃんの成長投資枠高利回り投資法

NISA1~4年目は高利回りで買っても良いと思える銘柄を毎年4~6社ほど見繕い、ほぼ同額ずつ購入します。銘柄の探し方は後述します。例えば毎年4社と決めたとすると、1年目はA社、B社、C社、D社を約60万円ずつ購入します。2,3,4年目も同様に4社ずつ約60万円分購入します。5年目以降も同様に4社ずつ購入しますが、5年目後半にはこれまで購入した20社のうち購入額に対する利回りが低い会社から240万円分を売却して翌年に備えます。わかりにくいので、以下の6社の例を見てみましょう。

購入額購入時
配当金
購入時
利回り
5年目
株価
5年目
配当
5年目
利回り
購入額に対する
5年目の利回り
A社55万2.5万4.55%80万3万3.75%5.45%
B社60万3万5%70万3.2万4.57%5.33%
C社60万2.5万4.17%60万2.7万4.5%4.5%
D社65万3万4.62%60万3万5%4.61%
E社50万2.5万5%70万2.8万4%5.6%
F社70万3万4.29%60万2.7万4.5%3.86%

この6社の場合、5年目に売る優先順位はF社→C社→D社となります。D社の5年目の利回りは高いので、D社を売却した後、再び購入するのはありだと思います。そうすることで、NISA成長投資枠が翌年に5万円復活します。このように毎年240万円分高利回りの銘柄を買いつつNISA成長投資枠が240万円回復するように売却していきます。

なぜ、現在の利回りではなく購入額利回りで考えるのか?

特定口座の取引であれば、購入時利回りではなく、現在の利回りを考えるのがいいと思います。上記の例では5年目に利回り4%のE社を売って利回り5%のD社に乗り換えるのもありです。しかし、NISA成長投資枠の限度額1200万円は現在の株価ではなく、購入時の取得額です。E社であれば50万円の枠で2.8万円の配当をいただけます。極端な話、1200万円の枠をすべてE社にすれば1200万円で67.2万円の配当を無税で貰えます。現在の利回りでなく、購入時の利回りで計算することでNISA非課税の恩恵を効率よく受けることができます。これを毎年繰り返して1200万円の成長投資枠で毎年100万や200万受け取ることも不可能ではありません。新NISAははじまったばかりなので、旧NISAでの私の購入銘柄の一部を見てみましょう。証券コードが若い順に購入額が240万円になるまで載せたものになります。実際、旧NISAは500万円以上ありますが、その前半の一部となっています。

まるちゃんの旧NISA保有銘柄(240万円まで)

上記の取得額の合計が220万3800円になります。現時点(2024年2月8日時点)での配当予定額が13万6600円になります。購入額に対する利回りは6.20%となり、現在のどの銘柄よりも高利回りとなっています。この中で一番購入額に対する利回りが高いのはタマホームで、その利回りは34.3%になります。まずありえないことですが、この利回りに育つ銘柄を1200万円分買ったとすると1200万円に対して毎年の配当が400万円を超えます。毎年4社ずつ新しい銘柄に変えて、購入額ベースの利回りが上がった銘柄は取って置き、低い銘柄を売っていくことを繰り返せば最終的に利回り6~10%は目指せると思います。もちろん、銘柄の選択によっては上記の例のD社のように元金が減る場合もあるので、安全な方法とは言えませんが、この方法で私は旧NISAでも売買していったところ、上記のような結果になっています。また、4社60万ずつだとリスクが高いと思われる場合は、6社を40万ずつ、8社を30万ずつなどにするとよりリスク分散されることになるので、最初のうちは少額ずつ多くの銘柄に投資するのもお勧めです。自分で株価の変動や会社の業績を調べて売買したい場合はあまり多くの会社をチェックするのは難しいので、数社にしぼることをお勧めします。自信があるなら1社に240万つぎ込んでも構いませんが、私はリスクが怖いのでやれません。

では、実際どんな銘柄を買っていけば良いのでしょうか。いくつかの考え方と銘柄を紹介します。以下に挙げるデータは現時点(2024年2月12日現在)のものとなります。

まるちゃんの銘柄選び① 高利回りの銘柄

単純に高利回りの銘柄を購入するという方法もあります。これは将来性や指標など全部無視して高利回りのものを買うだけなので、知識も何も必要としません。ただし、一時的に高利回りになっているものも多いので、下がることも覚悟してやりましょう。余談ですが、私の投資1年目からリーマンショックまではこのやり方(正確には株主優待分も含めた高利回り銘柄)で投資をしていました。
以下、高利回り(予定)銘柄トップ10になります。

証券コード企業名配当利回り
2148アイティメディア5.86%
8963インヴィンシブル投資法人5.84%
2497ユナイテッド5.51%
3465ケイアイスター不動産5.36%
9687KSK5.36%
3454ファーストブラザーズ5.33%
2971エスコジャパンリート投資法人5.31%
5192三ツ星ベルト5.29%
3476投資法人みらい5.25%
4595ミズホメディー5.24%

まるちゃんの銘柄選び② 使いやすい株主優待がある高配当銘柄

株主優待があると、株価が変化しにくい傾向にあります。これは、優待目当ての個人株主が多くの場合最低単元100株のみ所有し、それ以上買ったり売ったりしないためです。そのため、急激な株価の変化を嫌う場合は優待銘柄を選ぶのもよいと思います。ただし、優待改悪や廃止になった場合に優待価値以上のマイナスになることもあるので注意が必要です。
以下、使いやすい(まるちゃん主観)株主優待があり、配当利回り4%以上の銘柄一覧です。どうしてもクオカード多めになります。

証券コード企業名株主優待内容
1419タマホームクオカード
3465ケイアイスター不動産クオカード
3467アグレ都市デザインクオカード
3548バロックジャパンリミテッド自社店舗・通販サイトで
使える優待券
4246ダイキョーニシカワクオカード
4668明光ネットワークジャパンクオカード
4767テー・オー・ダブリュークオカード
5976ネツレンクオカードor寄付
6210東洋機械金属オリジナルカタログ
7278エクセディWEBカタログギフト
80084℃ホールディングス株主優待券・クオカード
などから選択
8093極東貿易クオカード
8904AVANTIAクオカード

まるちゃんの銘柄選び③ 高配当でPBRの低い銘柄

PBRとは、株価純資産倍率(price book-value ratio)の略で、株価が1株あたりの純資産の何倍かを表す指標です。極端な話をすると、株式会社が解散したときにPBRが1倍より低いと株価以上のお金が戻ってきますし、PBRが1倍より高いと株価より少ないお金しか返ってきません。PBRが1より低いと割安と判断されるのと、昨年東証がPBR1倍割れの企業に対して改善を要請したことにより、株価がPBR1になるまで株価を上げる方策をとる可能性があり、株価上昇が見込めます。
以下、PBR0.5以下、配当利回り4.5%以上の銘柄一覧です。

証券コード企業名配当利回りPBR
5942日本フィルコン4.93%0.48
7284盟和産業4.87%0.32
8713フィデアホールディングス4.84%0.34
8835太平洋興発4.67%0.42
1451KHC4.64%0.48
5408中山製鋼所4.62%0.49
3293アズマハウス4.56%0.38
7950日本デコラックス4.54%0.42

まるちゃんの銘柄選び④ 高配当で時価総額の高い銘柄

時価総額が高い企業は、規模が大きく、信頼度が高いものが多いです。それだけの価値があるという指標になるので、時価総額が高くて高配当の銘柄を選んでNISAで持ち続けるのも良いと思います。
以下、時価総額5000億円以上、配当利回り4.5%以上の銘柄一覧です。

証券コード企業名配当利回り時価総額(億円)
8972KDX不動産投資法人5.02%6268
5021コスモエネルギーホールディングス4.89%5422
2914JT4.77%78760
8953日本都市ファンド投資法人4.68%6744
5938LIXIL4.60%5618
8984大和ハウスリート投資法人4.51%5814
5401日本製鉄4.50%33803

まるちゃんの銘柄選び⑤ 連続増配をしている銘柄

連続増配の実績がある企業は今後も増配を続ける可能性が高いです。もちろん、業績によっては増配の維持が難しくなることもあると思います。そこに注意が必要ですが、この中からNISAの株を選ぶのも選択肢の1つとなるでしょう。
以下、連続増配が長い銘柄一覧です。

証券コード企業名連続増配年数
4452花王33年
7466SPK25年
8593三菱HCキャピタル24年
4732ユー・エス・エス23年
4967小林製薬23年
8566リコーリース23年
9058トランコム22年

花王がダントツトップですが、最近の業績で無理して増配を続けていると思われ、株価は少し下がった状態になっています。チャンスと思って買うのもいいですが、連続増配が途切れた時にどれだけ株価が下がるかわからないのでリスクも考えて購入してください。

まるちゃんの銘柄選び⑥ 長年減配しない銘柄で利回りが高めの銘柄

前述のような連続増配ではなくとも、長い間減配せずに配当を続ける企業も今後の安定配当が期待できます。ここで紹介する企業はバブル後から1度も減配せずに、増配傾向にある銘柄になります。
以下、1992年以降減配せず、増配している、配当利回り2.5%以上の銘柄一覧です。3105、3941、4272、4452、4502、4551、6454

証券コード企業名配当利回り
3105日清紡ホールディングス2.65%
3941レンゴー3.00%
4272日本化薬3.58%
4452花王2.70%
4502武田薬品工業4.41%
4551鳥居薬品2.77%
6454マックス3.14%

また、ここには入りませんでしたが、9842アークランズも減配せず、配当利回り2.39%の上、株主優待を実施している銘柄なのでここの仲間に入れていいと思います。

最後に

ここに挙げた投資方法や銘柄選びはあくまで一例なので、自分に合った投資法を見つけるのが一番だと思います。このページでその一助ができていれば幸いです。こうしたお役立ち情報を定期的に上げたいと思っていますので、今後ともこのブログをよろしくお願いいたします。

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