生命保険は日本人の8割が加入していると言われています。しかし、生命保険は本当に必要でしょうか?ここでは、毎月・毎年発生する固定費削減のための保険の見直しについて記載します。
医療保険について
突然ですが問題です。年収400万円の人が毎月3千円の掛け捨て医療保険に入っていた人が、保険加入からちょうど4年後に事故にあいました。緊急手術費の支払いが100万円でしたが、保険で全額まかなえました。このとき、保険に入っていたのは得でしょうか?損でしょうか?
かかった保険代が3000×12×4=144,000円で、100万円を払わずに済んで得だと考える人もいるかもしれません。しかし、健康保険の高額療養費制度を使うと100万円の手術費のうち、実際払うのは11万円程度となります。そうすると払った保険代の方が高いので損することになります。
高額療養費制度とは
上記の例で出てきた高額療養費制度は収入(標準報酬月額)によって1ヶ月の医療費の限度額を超えた場合、払い戻しを受けることができる制度です。また、事前申請して限度額適用認定証を提示すると払い戻しではなく支払額を抑えることもできます。
70歳未満の人の限度額は収入により以下のようになります。
区分 | 自己負担上限額 |
標準報酬月額83万円以上 (年収約1160万円以上) | 252600円+α |
標準報酬月額53万円以上 (年収約770万円以上) | 167400円+α |
標準報酬月額28万円以上 (年収約370万円以上) | 80100円+α |
標準報酬月額26万円以下 (年収約370万円以下) | 57600円 |
住民税非課税世帯 | 35400円 |
生命保険の見直し
高額医療費制度まで考慮に入れると医療保険の重要性はそこまで高くありません。もちろん、高額療養費制度制度が使えない自由診療を受ける場合や入院・通院が数か月に及ぶ場合などあった方が安心なこともあります。
本当に自分に必要な保険かどうかをもう一度見直して、固定費を削減することで貯蓄に回せるお金を増やしていくことが大切です。